さんびきの やぎの ガラガラどん
おはなしのあらすじ
小さいやぎ、中くらいのやぎ、大きなやぎの三きょうだいが、おいしい草の山へ行くために橋をわたります。橋の下には気むずかしいトロルがいますが、かしこくて勇敢な三びきは、さいごにみんなで楽しくごちそうを食べます。

むかしむかし、ガラガラどんという やぎが、さんびき いました。ちいさい やぎと、ちゅうくらいの やぎと、とっても おおきい やぎです。さんびきは ふゆの あいだ、かわいた ほしくさばかり たべていたので、おなかが ぺこぺこでした。たにの むこう、ごうごうと ながれる かわの むこうがわに、あまい あおい くさと のの はなが いっぱいの おかが ありました。「あの おかへ のぼって、おなかが まんまるに なるまで たべようよ」と、さんびきは いいました。でも、そこへ いくには、きの はしを わたらなければ なりません。

その はしの したには、トロルが すんでいました。トロルは でこぼこで ぶすっとした かおで、はなは にんじんみたいに ながく、かみのけは こけの はえた いわのよう。だれかが じぶんの はしを わたるのが、だいっきらいでした。ぜったいに ゆるせません。「ここは おれの はしだ」と、トロルは ぶつぶつ いいました。「わたるやつは、おれが ゆるさないぞ!」トロルは かげの なかで、じっと みみを すませて まっていました。

さいしょに、いちばん ちいさい やぎの ガラガラどんが、はしを わたりはじめました。とことこ、とことこ、ちいさな ひづめの おとが します。「だれだ、おれの はしを とことこ わたるのは!」トロルが ぬっと あたまを だして、どなりました。「ぼくだよ、ちいさい やぎの ガラガラどんだよ」ちいさな やぎは、ちいさな こえで いいました。「おかへ いって、あまい くさを たべるんだ」「そうは いかないぞ!」と トロル。「おまえを ぱくっと たべてやる!」

「おねがい、たべないで」と ちいさな やぎは いいました。「ぼくは ちいさすぎるよ。あとから くる、にばんめの にいさんを まってよ。ぼくより ずっと おおきいんだ」トロルは、こけだらけの あたまを ぽりぽり かきました。「おおきい、だと? ふうん。よし、いっていいぞ」そこで ちいさな やぎは、とことこ、はしを わたって、おかの あおい くさの ところへ ぴょんぴょん かけていきました。

しばらくして、ちゅうくらいの やぎの ガラガラどんが、はしに やってきました。とことこ、とことこ。「だれだ、おれの はしを とことこ わたるのは!」トロルが どなりました。「ぼくだよ、にばんめの やぎの ガラガラどんだよ」やぎは、ちゅうくらいの こえで いいました。「それなら、おまえを ぱくっと たべてやる!」「ううん、それは やめた ほうが いいよ」と やぎ。「いちばん うえの にいさんを まってよ。ぼくより もっと もっと おおきいんだ」「よし」と、よくばりの トロルは いいました。「いっていいぞ」にばんめの やぎは、おかを めざして のぼっていきました。

いよいよ、とっても おおきい やぎの ガラガラどんが やってきました。ドシン、ドシン! ドシン、ドシン! はしが ぎしぎし、みしみし なりました。「だれだ、おれの はしを ドシドシ わたるのは!」トロルが どなりました。「わしだ! おおきい やぎの ガラガラどんだ!」やぎは、とても おおきな こえで いいました。「よし、いまから のぼっていって、おまえを たべてやる!」トロルは そういって、はしの うえに あがってきました。「さあ、こい!」と おおきな やぎ。「わしには りっぱな つのが にほん ある。おまえなんか、こわくないぞ!」

おおきな やぎの ガラガラどんは、あたまを さげて、つのを まえに むけ、トロルに むかって かけだしました。ドン! トロルを ひょいと はしの そとへ はねとばすと、ざぶん! トロルは ごうごうと ながれる かわの なかへ おちました。つめたい みずは、トロルを ぷかぷか、ぶくぶく ながして、たにの ずっと したまで はこんでいきました。「ぶるる! つめたい!」と トロルは ぶつぶつ。「もっと やさしい やぎの いる、ほかの はしを さがそう!」そして、トロルは もう にどと もどってきませんでした。

それから、おおきな やぎの ガラガラどんは、ドシン、ドシンと おかを のぼって、おとうとたちの ところへ いきました。さんびきは、あまい あおい くさと のの はなを、たべて たべて たべました。おなかは まんまる、ころころに ふとって、うちまで あるいて かえるのも たいへんな ほどです。もしかしたら、いまも ふとったまま かもしれませんね。ちょきん ぱちん ぱったんこ、おはなしは これで おしまい。おやすみなさい。
このおはなしから学べること
ゆうきを出して、きょうだいで力を合わせると、だいじょうぶだよ。
こんな年齢におすすめ: 2〜7歳
「カタコト」の音のくり返しが楽しく、やさしい結末なので、寝る前の読み聞かせにぴったりです。
このおはなしのふるさと
De tre bukkene Bruse — Peter Christen Asbjørnsen and Jørgen Moe, c. 1843. Lullaquillが、おやすみ前向けに新しく語り直しました。著作権の切れた昔話をもとにした、オリジナルの文章です。
今夜のおはなしの主人公を、お子さまに
Lullaquillアプリに、お子さまの名前と好きなものをいくつか入力してください。お子さまが主人公の、穏やかでやさしいおやすみ前のおはなしを、絵とやすらぐ声でお届けします。
ナイトキャップをかぶったうさぎのルナが、毎晩おはなしを読んでくれます。
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